生前整理とは?
生前整理とは、人生の中で自分の持ち物や財産を整理することです。
近年、「生前整理」や「終活」という言葉が広く知られるようになり、人生の終わりを見据えて準備を始める人が増えています。生前整理を行うことで、相続や遺言の準備が進み、自分の意思を反映した相続が可能になります。
また、今までに増えた財産や持ち物を整理することは、今後の生き方を見直す良い機会にもなります。必要なものだけを残して不要なものを処分することで、家族の負担を減らすことができるでしょう。
年を重ねると、整理や片付けがますます面倒に感じることがありますが、計画的に生前整理を進めていきましょう!
生前整理はいつから?
生前整理を始める時期に明確な決まりはありません。
「生前整理」という言葉から、人生の終わりを意識するイメージが強いかもしれませんが、早めに行うことで自分の人生を見つめ直す良いきっかけとなります。最近では、30代など比較的若いうちから生前整理を始める方も増えてきています。
例えば、年代別のきっかけや整理の内容は以下のように分けられます。
【30代】
不測の事故や病気に備えて、配偶者や子どものために準備を進める。
・ネットバンキングやネット証券口座のID・パスワードの整理
・PCやSNSアカウントの情報整理
・サブスクリプション契約などの共有
【40代】
親の介護や子どもの進学をきっかけに、主に金銭面の整理を始める。
・加入している保険の見直し
・資産運用の確認と整理
・預貯金口座の一覧作成と、通帳や印鑑の整理
【50代】
子どもが独立したタイミングで、モノの整理を始める。
・子ども用品や思い出の品の整理
・夫婦だけの生活に必要なものの精査、不用品の処分
【60代】
定年退職後、時間に余裕ができ、身の回りを整理する。
・ 不動産関連の書類整理
・ 預貯金の確認と、保管場所の整理
・ 老後のやりたいことリストやエンディングノートの作成
【70代~】
残される家族のことを考えながら、悔いのない余生を過ごすための整理をする。
・ 遺言書や財産目録の作成
・ 葬儀方法や葬儀社の選定
・ 財産の相続方法や相続人の選定
参考記事はこちらです。
生前整理を行うメリット
遺品整理の負担を減らせる
生前整理の一番のメリットは、自分の死後に家族が遺品整理をする負担を軽減することです。亡くなった後、遺族は葬儀や各種手続きを行うだけでなく、遺品整理も進めなければなりません。遺品が多ければ多いほど、時間や労力、費用の負担も大きくなります。たとえば、3LDKの住宅の遺品整理には、一般的に10万~50万円ほどの費用がかかると言われています。
また、もし家族が別居している賃貸物件の場合、退去のために遺品整理を急ぐ必要が生じることもあります。家賃を支払い続けなければならないケースでは、費用面の負担も増してしまいます。
今後の人生を前向きに考えられる
生前整理を通じて持ち物を整理することで、生活がより快適になり、気持ちもすっきりします。必要なものだけを残し、物の所在がはっきりわかる状態にすると、生活の機能性が高まり、日常のストレスも減少するでしょう。
また、あらかじめ準備が整っているという安心感が得られるため、将来への不安も軽減され、今後の人生を前向きに考えるきっかけにもなります。生前整理を通じて新たな目標を見つけることができるかもしれません。
相続争いの未然防止
生前整理をしないと、相続人間で遺産分割に関するトラブルが発生する場合があります。どんな財産があるのか、借金があるかどうかを事前に家族に伝えておくことで、相続トラブルのリスクを減らせます。
不動産や株式、現金の場所や内容が明確でないと、相続人は探し出すのに苦労するだけでなく、財産分割を巡って争いが起こる可能性もあります。生前整理を行い、財産の内容を家族に伝えておくことで、これらの問題を防ぐことができるでしょう。
生前整理のデメリット
デメリットは、時間や労力、不要品の処分にお金がかかるくらいです。
いずれにしてもかかるものなので、早めに取り掛かることが重要です。
おわりに:生前整理は計画的に!
生前整理を計画的に行うことはメリットだらけ!遅くしていいことはありません。
人生の何が起こるかは予測できませんが、早めに準備を整えておくことで、心の余裕を持ってより充実した人生を送ることができます。
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