相続手続き

相続税申告の必要書類一覧|取得先・集め方・提出までわかりやすく解説

相続手続き

相続税申告に必要な書類は大きく「全員に共通の書類」「財産ごとの書類」「特例を受ける場合の書類」の3種類に分けられます。
相続税申告は、亡くなったことを知った日の翌日から10カ月以内に行う必要があります。期限に間に合うよう、効率よく準備を進めましょう。
本記事では、それぞれの書類の一覧と取得場所・費用・集める順番を、税理士がわかりやすく解説します。

相続税申告に必要な書類

まずは、相続税申告に必要となる書類を一覧で確認しましょう。ここでは、税務署へ提出する書類だけでなく、申告書を作成する際に必要となる書類全般について解説します。

相続税申告をする方全員に必要な書類

亡くなった方の相続人を確定し、それぞれの本人確認を行うため、以下の書類が必要です。

必要書類名取得場所手数料詳細/注意点
相続人全員の
マイナンバー資料
自宅・マイナンバーカード
・住民票(マイナンバー記載のもの)
・通知カード
相続人全員の
身元確認書類のコピー
自宅・マイナンバーカード
・運転免許証、健康保険証、パスポート など
亡くなった方の戸籍謄本
(出生~死亡)
最寄りの役所1通450円
(除籍謄本、改正原戸籍:1通750円)
一定の場合には、過去に本籍地があった全ての役所で請求する必要あり
相続人全員の
戸籍謄本
最寄りの役所1通450円
亡くなった方の
住民票or戸籍の附表
住民票
⇒亡くなった方の住所地の役所
戸籍の附表
⇒亡くなった方の本籍地の役所
1通300円前後基本的にはどちらでもOK
(一定の場合には戸籍の附表)
相続人全員の
住民票or戸籍の附表
住民票
⇒相続人の住所地の役所
戸籍の附表
⇒相続人の本籍地の役所
1通300円前後基本的にはどちらでもOK
(一定の場合には戸籍の附表)
法定相続情報一覧図法務局無料必須ではないがあると便利
遺産分割協議書
(ある場合は遺言書)
相続人が作成
自筆証書遺言がある場合は検認が必要
印鑑証明書
(相続人全員分)
相続人の住所地の役所等1通300円前後遺産分割協議書を作成する必要がない場合は不要

マイナンバー確認書類

相続税申告書には相続人全員のマイナンバーを記載するため、確認できる書類が必要です。マイナンバーカードや通知カードがない場合は、マイナンバー入りの住民票で確認できます。

本人確認書類

本人確認書類には、以下のような書類を使用します。マイナンバーカードがある場合は、マイナンバー確認と本人確認を1枚で兼ねられます。

<具体例>
マイナンバーカード・運転免許証 ・健康保険証 ・パスポート・在留証明書 など

相続人全員を確認できる戸籍謄本など

相続人を確認するため、原則として、亡くなった日から10日を過ぎた後に取得した戸籍謄本などが必要です。

亡くなった方の戸籍謄本(出生から死亡まで)
令和6年3月1日から戸籍謄本等の広域交付が始まり、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を、最寄りの市区町村窓口でまとめて請求できるようになりました。
ただし、申請者が兄弟姉妹などの場合は一括請求できず、本籍地や過去の戸籍を保管している各市区町村へ申請が必要です。

亡くなった方の住民票または戸籍の附表
住所確認のため、住民票または戸籍の附表を用意します。ただし、相続時精算課税制度(※)の適用者がいる場合や、老人ホーム入所に関連して小規模宅地等の特例を受ける場合は、戸籍の附表が必要です。
戸籍の附表は住所履歴を確認しやすいため、迷う場合は取得しておくと安心です。
(※)相続時精算課税制度とは、選択により最大2,500万円までの特別控除を受けられる贈与税の制度です。ただし、適用した贈与財産は相続財産に加えて相続税額を計算します。

相続人全員の住民票または戸籍の附表
相続人の住所確認には、住民票または戸籍の附表が必要です。ただし、小規模宅地等の特例をいわゆる家なき子として受ける場合は、相続人の戸籍の附表を用意します。戸籍の附表は住所履歴などの情報が多いため、迷う場合は取得しておくと安心です。

法定相続情報一覧図
戸籍謄本や住民票、戸籍の附表などを集めた後、法務局で作成できます。相続税申告で必須ではありませんが、無料で複数枚作成できます。金融機関での手続きが多い場合は、多めに用意すると手続きを進めやすくなります。

遺産分割協議書(遺言書がある場合は遺言書)
亡くなった方の財産を、誰がどのように取得したかを確認する書類です。遺言書がない場合は遺産分割協議書を作成しますが、相続人が1人だけの場合は不要です。
遺言書で分け方が決まっていない財産があるときは、その財産について遺産分割協議書を作成します。
また、相続人に未成年者がいる場合は、家庭裁判所へ「特別代理人選任の申立て」が必要になることがあります。この場合、作成に時間がかかるため、早めに進めることが大切です。

財産ごとに必要な相続税申告書類

次に、財産の種類ごとに必要な書類を確認します。

財産必要書類名取得場所手数料
不動産固定資産税明細書自宅
名寄帳不動産の所在地の役所
/都道府県税事務所
無料〜300円前後
登記簿謄本不動産の所在地を管轄する法務局書面請求:600円
オンライン請求:
①窓口受取:480円
②郵送受取:500円
登記情報提供サービス約331円
公図/測量図土地の所在地を管轄する法務局書面請求:450円
オンライン請求:
①窓口受取:430円
②郵送受取:450円
登記情報提供サービス約361円
賃貸借契約書自宅(不動産管理会社)
有価証券残高証明書証券会社等1000円前後
配当金支払通知書
(議決権行使書)
自宅(年1〜2回)
顧客口座元帳
(証券口座の入出金が多い場合)
証券会社0〜1000円(半期、1年ごとにかかる場合あり)
非上場株式がある場合は決算書等自宅
現金残高証明書銀行等1000円前後
通帳(通帳がない場合は入出金履歴)入出金履歴:銀行等入出金履歴:
数百円~2,000円前後
(取得期間に応じて加算される場合あり)
既経過利息計算書銀行等0円~数千円
調査結果のお知らせゆうちょ銀行無料
生命保険保険証券/契約内容のお知らせ自宅
支払通知書保険会社無料
解約返戻金・年金評価額が分かる書類保険会社無料
退職金勤務先の支払通知書勤務先
iDeCo・小規模企業共済等の支払通知書各支払元無料
事業用資産確定申告書/帳簿等自宅
生前贈与贈与契約書/贈与税申告書/預金通帳自宅
その他財産ゴルフ会員権:
会員権の証書/預託金の証書
自宅
自動車:
車検証/ディーラーの査定書/売買契約書
自宅
暗号資産(仮想通貨)や電子マネー:
残高が分かる書類
口座等の発行元
債務借入金の残高証明書/返済予定表銀行等1000円前後
未払の税金の領収書等自宅
未払の医療費や公共料金の領収書等自宅
葬式費用葬儀会社の領収書自宅
お布施の領収書
(ない場合はメモ)
自宅

不動産を相続したときの必要書類

亡くなった方が所有していた不動産が分かっている場合は、毎年自宅に届く固定資産税課税明細書で確認できます。

ただし、固定資産税が非課税の不動産や共有不動産は、固定資産税課税明細書に記載されていないことがあります。その場合は、不動産を管轄する役所で名寄帳を取得すると、所有不動産を確認しやすくなります。

名寄帳とは、市町村が固定資産税を課税するため、固定資産課税台帳を所有者ごとにまとめたものです。

・必要書類
固定資産税課税明細書ー毎年4月から5月ごろに役所から発送されます。
名寄帳ー不動産を管轄する役所で取得できます。
登記簿謄本、公図、測量図ー不動産の所在地を管轄する法務局で取得できます。
賃貸借契約書ー賃貸している不動産がある場合に必要です。

・あわせて確認したい書類
住宅地図、ブルーマップ、都市計画図、道路台帳図

土地の評価は難しいため注意が必要です
相続税申告で行う財産評価の中でも、土地の評価は特に難しいものの一つです。土地は一つひとつ条件が異なり、形状や立地などの個別要因を評価に反映する必要があります。そのため、土地評価の経験が少ないと、税理士でも評価を誤ることがあります。

有価証券を相続した場合の必要書類

有価証券がある場合は、まず証券会社の残高証明書を取得します。上場株式があるときは、各銘柄の会社から届く配当金支払通知書や議決権行使書を確認し、残高証明書に記載された株式数と一致するか確認します(※)。

取引していた証券会社が分からない場合は、証券保管振替機構への開示請求で調査できます。
(※)一致しない場合は、他の証券会社との取引や、株主名簿管理人である信託銀行等の特別口座がないか確認します。

※非上場株式の評価については、会社や亡くなった方の所有株数によって評価方法が異なるため、それに応じて必要書類も異なります。

・必要書類
残高証明書
配当金支払通知書、議決権行使書
顧客口座元帳(証券口座の入出金が多い場合)
非上場株式がある場合は決算書等

現金や預貯金を相続した場合の必要書類

現金や預貯金は、多くの方が保有している財産です。相続税申告では確認資料が必要になるため、効率よく集めましょう。

まずは通帳を確認し、できれば過去5年分ほどの入出金を確認したうえで申告書を作成します。通帳が不足している場合は、金融機関で入出金履歴を取得するとよいでしょう。

また、残高証明書、既経過利息計算書、入出金履歴は、まとめて金融機関に請求すると効率的です。定期預金や定額貯金は、亡くなった時点までの利息も財産に含めます。

・必要書類
残高証明書(ゆうちょ銀行は「調査結果のお知らせ」※もあるとよい)
既経過利息計算書
通帳(通帳がない場合は入出金履歴)

※ゆうちょ銀行には「現存調査」という手続きがあり、亡くなった方名義の口座の有無を調べ、その結果を「調査結果のお知らせ」として書面で発行してもらえます。

ゆうちょ銀行では、申し出ていない口座が残高証明書に記載されない場合があります。そのため、口座を漏れなく確認するために取得しておくと安心です。

生命保険がある場合の必要書類

生命保険金は、原則として「契約上の受取人」が取得するものです。そのため、保険証券や契約内容のお知らせで、誰が受取人になっているかを確認します。

また、保険金が実際に支払われない場合でも、保険契約を引き継ぐ方がいるときは注意が必要です。その場合、亡くなった日時点の「解約返戻金相当額や年金評価額」を財産として計上します。

・必要書類
支払通知書(保険金を請求すると保険会社から発行されます)
保険証券(ない場合は契約内容のお知らせ)
解約返戻金や年金評価額が分かる書類(保険金会社に依頼する必要があります)

退職金を受け取った場合の必要書類

在職中に亡くなり退職金を受け取った場合や、亡くなったことによりiDeCo、小規模企業共済の一時金などを受け取る場合は、以下の書類を集めます。

・必要書類
会社からの支払通知書
iDeCoや小規模企業共済からの支払通知書

事業用財産を相続した場合の必要書類

事業用財産は、青色申告決算書や収支内訳書の貸借対照表で確認します。「減価償却費の計算」欄も重要なため、過去に税務署へ提出した書類を必ず確認しましょう。

帳簿を作成している場合は、その内容も確認し、財産や債務に該当するものがないか判断します。

・必要書類
確定申告書、帳簿(作成されている場合)

生前贈与がある場合の必要書類

相続で財産を取得した方が、相続前の一定期間内に亡くなった方から贈与を受けていた場合、その財産を相続財産に加算する必要があります。これを生前贈与加算といいます。

令和5年までは相続開始前3年以内の贈与が対象でしたが、令和6年以降の贈与は最長7年間が対象です。この期間に贈与がある場合は、内容を確認できる書類を用意します。

また、相続時精算課税制度を利用していた場合は、最初に利用した日以後の贈与財産がすべて加算対象になります。贈与契約書に加え、贈与税の申告書も確認しましょう。

過去に贈与税申告書を提出したか分からない場合は、税務署の申告書等閲覧サービスで確認できます。

・必要書類
贈与契約書、贈与税申告書、預金通帳

その他の財産がある場合の必要書類

以下は一例ですが、ほかにも相続した財産がある場合は、その内容や金額が分かる書類を集めます。また、亡くなった方が生前に支払った社会保険料や税金の還付金も申告対象になります。

・必要書類
自動車:車検証、ディーラーの査定書、売買契約書
ゴルフ会員権:会員権の証書、預託金の証書
暗号資産(仮想通貨)や電子マネー:残高が分かる書類

債務を相続した場合の必要書類

亡くなった方が支払うべき債務を相続人が代わりに支払った場合は、債務控除の対象になります。通帳から引き落とされている場合は、該当する通帳も用意しましょう。

・必要書類
借入金:残高証明書、返済予定表
未払いの税金:領収書等
未払いの医療費や公共料金の領収書等

葬式費用を支払った場合の必要書類

葬式費用や通夜、告別式のお布施などは控除の対象です。お布施で領収書が発行されない場合は、支払日や金額、支払先をメモしておきましょう。

・必要書類
葬儀会社の領収書
お布施の領収書(ない場合はメモ)

相続税の税額控除や特例を受ける場合の必要書類

相続税申告では、税額を大きく減らせる制度がいくつかあります。これらの制度を利用する場合は、通常の申告書類とは別に、追加の書類が必要になることがあります。

ここでは、代表的な制度である配偶者の税額の軽減と、小規模宅地等(特定居住用宅地等)の特例を受ける場合に必要な書類を解説します。

配偶者の税額の軽減を受ける場合の必要書類

配偶者の税額の軽減とは、配偶者が財産を相続した場合に、相続税額を減らせる制度です。

この制度を使うと、配偶者が相続する財産が1億6千万円まで、または配偶者の法定相続分までであれば、配偶者に相続税はかかりません。

基本的には、「1-1.相続税申告をする方全員に必要な書類」で解説した書類をそろえることで適用できます。ただし、申告期限までに遺産分割協議がまとまらない場合は、以下の書類が必要です。

必要書類名取得場所手数料詳細/注意点
申告期限後3年以内の
分割見込書
自身で作成相続税の申告期限までに分割が整わない場合に提出

遺産分割協議がまとまらない場合は、申告期限までに「申告期限後3年以内の分割見込書」を税務署へ提出します。その後、遺産分割協議が成立してから4カ月以内に改めて申告書を提出すると、配偶者の税額の軽減を受けられます。

小規模宅地等(特定居住用宅地等)の特例を受ける場合の必要書類

次に、小規模宅地等(特定居住用宅地等)の特例を受ける場合に必要な書類を確認します。

小規模宅地等の特例は、一定の土地について評価額を最大80%減額できる制度です。ここでは、主に亡くなった方が住んでいた土地などにあたる特定居住用宅地等について解説します。

この特例を受けるには、「1-1.相続税申告をする方全員に必要な書類」に加えて、以下の書類が必要になる場合があります。

必要書類名取得場所手数料詳細/注意点
申告期限後3年以内の
分割見込書
自身で作成相続税の申告期限までに分割が整わない場合に提出
老人ホームの契約書
介護保険被保険者証等
自宅亡くなった方が老人ホームに入居していた場合
相続人の自宅の
賃貸借契約書
自宅家なき子要件の場合

「申告期限後3年以内の分割見込書」は、「2-1.配偶者の税額の軽減を受ける場合の必要書類」で解説したように、遺産分割がまとまらない場合、相続税の申告期限までに税務署へ提出します。その後、遺産分割協議が成立してから4カ月以内に再度申告すると、小規模宅地等(特定居住用宅地等)の特例を受けられます。

亡くなった方が老人ホームに入居していた場合は、老人ホームの契約書を準備します。あわせて、介護保険被保険者証等で要介護認定・要支援認定の等級を確認しましょう。

家なき子要件で適用を受ける場合は、亡くなった方の自宅を取得する相続人の賃貸借契約書が必要です。これにより、相続人の住まいが持ち家でないことを確認します。

なお、「1-1.相続税申告をする方全員に必要な書類」で解説したように、住民票または戸籍の附表を準備しますが、以下の場合は住民票ではなく戸籍の附表が必要です。

・戸籍の附表が必要になるケース
家なき子要件の場合ー相続する相続人の戸籍の附表
亡くなった方が老人ホームに入居していた場合ー亡くなった方の戸籍の附表

相続税の必要書類を効率よく集める方法

相続税申告は、亡くなったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に行う必要があります。そのため、必要書類を早めに集め、余裕を持って準備を進めることが大切です。

これまで解説したように、相続税申告に必要な書類は多く、収集には時間がかかります。特に金融機関などへ依頼する書類は、1~2週間ほどかかることもあります。

ここでは、書類を効率よく集めるためのポイントを解説します。

1.相続税申告をする方全員に必要な戸籍謄本等から集める
2.発行に時間がかかる金融機関などの書類を依頼する
3.自宅にある領収書や契約書などを確認する

戸籍謄本等など全員に必要な書類から集める

戸籍謄本等や住所確認書類である住民票、戸籍の附表は、すべての相続人に必要な書類です。比較的集めやすいため、最初に準備しましょう。

令和6年3月1日から「戸籍証明書等の広域交付」が始まりました。亡くなった方の配偶者や子、両親等が相続人の場合は、最寄りの市区町村窓口で一括請求できます。以前より取得の負担が軽くなったため、活用するとよいでしょう。

また、戸籍謄本等は金融機関へ書類を依頼する際に必要になることもあります。早めに集めておくと、他の書類収集も進めやすくなります。

時間がかかる金融機関などの書類を早めに依頼する

次に、取得までに時間がかかりやすい金融機関や保険会社の書類を優先して依頼しましょう。

金融機関の窓口で手続きする場合、事前予約が必要なことがあります。休暇を取って出向いても受付できない可能性があるため、あらかじめ確認しておくと安心です。

保険会社の手続きも早めに進めましょう。手続きの際に保険証券を返却することが多いため、事前にコピーを取っておくと、後から再発行せずに済みます。保険証券や契約内容のお知らせがない場合は、契約内容を確認できる書類の発行もあわせて依頼しましょう。

領収書や証明書も早めに確認する

最後に、自宅にある領収書や契約書などを確認しましょう。紛失している場合は再発行が必要となり、想定以上に時間がかかることがあります。

また、亡くなった日以降に支払った医療費や公共料金、亡くなった日以降に還付された介護保険料や後期高齢者医療保険料などがあれば、関連書類を残しておきましょう。

これらは相続税申告で必要になる場合があります。処分してしまうと、再発行などで余分な手間がかかるため注意が必要です。

相続税申告の必要書類に関するよくある質問

最後に、相続税申告の必要書類について、よくある質問を確認します。

相続税申告書はどこで入手できる?

相続税申告で必要となる申告書は、国税庁のHPからダウンロードできます。また、最寄りの税務署の窓口でも入手できます。

相続税申告の提出書類は原本が必要?

相続税申告で集める書類のうち、実際に税務署へ提出する書類は多くありません。申告書を作成するためには、金融機関の残高証明書や通帳、不動産の登記事項証明書、葬式費用の領収書などが必要ですが、すべてを提出するわけではありません。

例外はありますが、多くの場合、原本の提出が必要になるのは「印鑑証明書」などに限られます。税務署へ提出するため原本が必要だと思われがちですが、実際には原本提出が必要な書類は多くありません。

たとえば、小規模宅地等の特例などを受けない一般的な申告で、税務署へ提出する書類は以下のとおりです。この場合、印鑑証明書の提出は不要で、その他に原本提出が必要な書類もありません。

一般的な申告の場合(特例等を受けない場合)
①税務署へ提出が必要な書類
・相続人を確認するための戸籍謄本一式、または法定相続情報一覧図(写しでも可)
・相続人全員のマイナンバー確認書類の写し
・本人確認書類の写し
②税務署から提出を求められる書類
・遺言書の写し、または遺産分割協議書の写し
この場合、原本で提出する必要がある書類はありません。

特例等を受ける場合は、税務署へ提出する書類が増えます。ただし、その場合でも原本提出が必要な書類は多くありません。

利用頻度の高い特例等には、「配偶者の税額の軽減」や「小規模宅地等の特例」があります。これらを受ける場合でも、原本が必要になるのは主に印鑑証明書です。

※納税猶予等の特例を利用する場合は、原本が必要になることがあります。

相続税申告の必要書類を集めるのにかかる時間は?

相続税申告の必要書類を集めるには、目安として1か月~1か月半ほどかかると考えておきましょう。

ただし、取引している金融機関が多い場合や、平日の日中に手続きの時間を取りにくい場合は、さらに時間がかかることがあります。金融機関の窓口では、事前予約が必要な場合もあるため注意が必要です。

また、書類はその場で発行されるとは限らず、後日郵送や窓口受け取りになることもあります。早めに手続きを進めましょう。

おわりに

この記事では、相続税申告に必要な書類の一覧と、効率よく集めるためのポイントを解説しました。必要書類は種類が多く、金融機関への請求など時間がかかるものも多いため、早めに準備を始めることが大切です。
申告書の作成や書類の判断に不安がある場合は、税理士へご相談いただくことをおすすめします。

そうぞくんは、相続税の申告書を簡単に作成することができるWEBサービスです。
もし相続税に関して不安なことや疑問などございましたら、サイト内から専門家(税理士、弁護士、不動産鑑定士など)にご相談いただくことが可能です。
是非、ご利用ください。

この記事を書いた人
白井 佑弥 公認会計士・税理士

大学卒業後、有限責任監査法人トーマツで約7年勤務したのち、2017年に独立開業。
税理士 / 公認会計士
白井佑弥公認会計士・税理士事務所 代表
日本公認会計士協会東京会 業務委員会委員
経済産業省認定 経営革新等支援機関

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